O'Cebreiro → Triacastela   20.7km  3万3674歩 あと135.4㎞

ガリシア州は雨が多い、とは聞いていたけれど、ガリシア州最初の朝、準備を整えて一歩踏み出したらざあざあとかなりの降り。皆玄関内に戻って身支度を改めます。大丈夫、備えはばっちり。むしろこれまでほぼ雨に降られなかったことが奇跡です。巡礼路は色とりどりのレインスーツとザックカバーで賑やかになりました。山々の緑が鮮やかです。

思えば、この巡礼路の村々は、アルベルゲ(巡礼宿)をはじめバル、スーパー、教会、そして一般の村人までもが日々巡礼者を迎え入れていますが、その場所によって、巡礼を始めたほやほやの人たちばかりが訪れたり、巡礼熟達者ばかりが訪れたり、ずいぶん違うのが面白いものです。オ・セブレイロから歩き始めたという人を除けば、このあたりを歩いている巡礼者は、もうひと月あまりも歩いている熟達者ぞろいでしょう。自分の体調やペースの管理にも、アルベルゲでの暮らしにも、バルでの注文にも、スペインならではの生活時間にも、慣れた人ばかり。そこそこのスペイン語の単語も身についています。知った顔が多くなり、皆ハンパなく日に焼けています。最初に現れたバルに、ほぼ全員が転がり込み、朝食兼雨宿り。

ここから、山上のアップダウンを繰り返し、素朴な山村をたどっていきます。お花畑がとてもきれい。

このあたりはスレート状の石を組み合わせた家や教会が目立ちます。そして、途中、道の法面に石を積み上げている人々にも出会いました。きっと何百年も前からこうして皆で石を積み上げて村を造ってきたのでしょう。

トリアカステーラに向けて高度を下げると、涼し気な木々の下の道になります。

トリアカステーラは古さと新しさが入り混じった美しい町でした。到着後も、ひとしきり雨に降られました。