北国は冬が面白い
雪に覆われている期間が3カ月以上。それでも北国には日々いろんなことが起こっています。
その日の気温は川の幅でわかります。夜中にそこで誰が何をしていたのかは、雪の上に続く落とし物でわかります。
少し古いけれど、新沼謙治の『津軽恋女』という歌が大好きです。「降り積もる雪雪雪また雪よ 津軽には七つの雪が降るとか」。雪国に住んでいるとよくわかります。実際にはもっとあるんじゃないかな。
北国の四季を表した母校の寮歌も、真冬を歌った三番がしみます。
寒月かかれる針葉樹林 橇の音凍りて物皆寒く
野もせに乱るる清白の雪 しじまの暁霏々として舞ふ
ああその朔風飆々として 荒ぶる吹雪の逆巻くを見よ
ああ、聞くだけでも吹雪に巻かれて体の芯まで凍えそう。
1日こらえるごとに、春が近づいてきます。