大宮宿→上尾宿 (五/六十九) 日本橋から37.1km(行程7.9km)

高崎線宮原駅からスタート。菅原道真をまつった祠があったという天神橋の欄干が、その名のバス停の横にさりげなく残っています。川は今は暗渠になっているとか。このあたりには立場茶屋があったといいます。

加茂神社、南方神社と村の鎮守の神様を詣り、足元の、きちんと手入れされている馬頭観音にあいさつ。小さな「しるし」を探しながら歩くのも、この旅の醍醐味です。

このへんは、川越街道などさまざまな街道が交差するところで、さらには、江戸を早く発つとちょうど1泊目になるような距離だとのことで、けっこうにぎわったそうです。

昼は200年の歴史のある漬物店、河村屋さんで。古い建物を利用したおしゃれなカフェがあり、もちろんとっておきの漬物をおしゃれにいただくことができる。すごいなあ。

上尾駅前には本陣や脇本陣があったそうですが、度重なる大火で、ほぼ何も残っていません。そうしてみると、橋の欄干とか庚申塔とか、石でできたものに往時をしのぶしかない。

上尾駅の北側には、静かな静かな遍照院というお寺があり、遊女のお玉が、ねんごろに葬られています。遊女にこれほどの墓が建てられるのは珍しく、愛されたお玉の人となりが偲ばれます。

上尾の古い家の屋根の上には、鍾馗さまがぐぐっとにらみを利かせているそうですよ。これは新しいものだけど、機会があったらぜひ探してみて。