Carrión de los Condes → Terradillos de los Templarios 26.8km 4万5025歩 あと382km

橋を渡ってカリオン・デ・ロス・コンデスを出ました。渡った先には9世紀に建てられたというサン・ソイロ修道院があります。回廊の素晴らしさに圧倒されます。なんだかウエディングケーキみたい。

あとは15kmのひたすらまっすぐな道。今日はほかに脇道もない。360度麦畑で、歩いても歩いても景色が変わらない。しかも途中に村もないのです。

無心となって歩く修行のような4~5時間でした。周りの巡礼者が弱音も吐かず黙々と歩いているのが、なんて偉いのかと思います。救いはどんよりと垂れこめた雲、そして降り始めた小糠雨。これがかんかん照りだったらどれほどつらいでしょう。つらいからといって投げ出すこともできない。歩き続けることしか安楽に至る道はなく、ほかの選択などないのです。

もうひとつの大きななぐさめは道端の花。変わらない景色の中、これだけが本当に色も姿も豊かでした。

最初の村、カルサディージャ・デ・ラ・クエサにたどり着いたときには、巡礼者ほぼ全員がカフェに転がり込みました。

今日の宿泊地、テラディージョス・デ・ロス・テンプラリオスは小さな村。その名前はテンプル騎士団に由来しているそうです。だんだんと石がとれなくなって、教会も民家も土壁が主流となりました。

つらいつらい歩きの一日でした。やっぱり道は曲がりくねって先が見えないのがいい、あの丘を越えると村があるのでは? と期待させるのがいいとつくづく思いました。