León 1.9km あと311.7km

レオン郊外から旧市街を目指すのだけど、すぐに迷い、また周囲には迷っている巡礼者がちらほら。通りがかった鼻ピアスのお兄さんにとりあえず「カテドラル」と言ってみると、例によってスペイン語オンリーでまくしたてられ、でも身振りでなんとなくわかるものです。「わかったね?」ウインクをひとつして去っていく姿は、なんとスマートなのでしょう。

かくしてなんとかかんとか分厚い城壁を通り抜け、かつての救護院、サンタ・マリア教会のアルベルゲ(巡礼宿)に無事到着しました。長い長い間、たくさんの巡礼者を受け入れ、助けてきたところです。オスピタレロ(管理者)やスタッフの温かなもてなし、巡礼者同士の触れ合いなど、教会や修道院などのアルベルゲがすっかりお気に入りになりました。

かつてレオン王国の首都だったここの旧市街には歴史的な建物や街並みがたくさん残っています。日曜日のこの日、ひときわ美しくひときわ混雑しているレオン大聖堂の見学は明日にして、のんびり街散策を楽しむことにします。

アントニオ・ガウディが設計したというカサ・デ・ロス・ボティーネス。内部を見学もでき、遊び心いっぱいの建築に心が躍ります。

なにやら打楽器の音に導かれて行くと、たまたま「礼拝行進」に出会いました。市民がたくさん参加し、音楽とともに旧市街を行進します。少女たちはかわいらしい白いドレスをまとい、石畳に花びらがまかれます。

後で知りましたがレオンでは有名であり、たびたび行われるものだそうです。深く信仰が生活に根付いていると感じさせられました。行進曲の、ちょっと悲し気な調べがいつまでも耳に残りました。